地方には夢がある―。僕たちをノスタルジックな気分へといざなってくれる原風景にたたずむ女の子。化粧気のない素朴な彼女は最低賃金で働いていて、都会とはまるで違う金銭感覚の持ち主。流行にはあまり関心がなく、服にお金をかけるのがちょっともったいないなんて思っているみたいだし、「私がオシャレな服を着たって、誰も興味ないと思いますよ」なんて、自分の価値に全く気付いていない所がたまらなく可愛い。東京の高層ビルやタワーマンションを見てテンションを上げて、「どれが都庁ですか?」ってキョロキョロしながら見当違いなことを言う所もキュンキュンさせる。たった数時間の間だけど、きっと愛人契約という意味もよく理解していないのだろう。時給696円に211円を上乗せして時給907円での交渉に目を丸くして驚いて喜んでいた。地方には未だにこんなダイヤの原石がゴロゴロしていると思うと地方に住みたいと思う人の気持ちがよくわかる。