最愛の娘の心と身体が徐々に間男に傾いていく絶望の物語―。リビングから見えるキッチンカウンターではエプロンをつけた娘が忙しそうに朝食の準備をしている。見た目とのギャップで信じられないかもしれないのだけど、我が家にとってはこれがいつもの光景なのだ。娘は俗に言う‘遊び盛り’の年頃なのにもかかわらず、学校の友達と遊ぶ時間より僕と一緒にいる時間を大切にしていて、その理由が「パパが好きだから♪」という聞いているこちらが赤面してしまうようなものなのだけど、親の僕からすればこれ以上に嬉しい理由はない。性の素行調査というものに興味がわいたのは、娘の貞操観念が少し気になったからだ。それは当然恋愛を完全に否定することではなくて、同年代との健全なお付き合いをしていて欲しいと思う親心と、きちんとした貞操観念を躾けたつもりだっだからだ。大丈夫、僕は娘を信じているのだから…。